『書は文字を書くことを場として内のいのちの躍動が外におどり出て形を結んだものである』

 これは我が師森田子龍先生が遺された端的な言葉です。さらに私はそこに書を通じて響き合う『他者』との関係性を付け加えたいと考えます。もし書を媒体として他者と重なる視点を掬いとり次なる書世界を描けるならば私達書家にはまだ成すべき仕事が広がっていると考えられます。 

 書の可能性と使命を探求し自分自身が納得できる書作品を書くこと。そして同時代に生きる皆さまと響き合えたならそれ以上の喜びはないと考えているのです。

『哲』第二回陶と書二人展

PAGE TOP